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最近北九州市にたくさんの観光客が訪れている。そして、その中でも一番人気は門司港レトロ(大正ロマンの街)を訪れるお客さんの多さで年間350万人に達する。 大正ロマンの街並みの外にも、自慢できる未来に残したい北九州市の宝物を紹介しよう。それは、なんといっても、関門海峡を望む景色であろう。先日も年末、年始と2回にわたって関門海峡夜景ウォッチングの案内を担当する機会があった。昼間の景色の素晴らしさもさることながら、暗い波間に映える関門海峡の夜景の素晴らしさは幻想的である。案内したお客さんの中に、東京、大阪、熊本の方々がいたが、なんと素晴らしい夜景だと感嘆の声をあげていた。この魅力を、アピールしたいとデジカメに撮ってみたが、デジカメの性能不足(光量不足)で肉眼での感動ほどにカメラに写し撮ることができなかった。今回は、昼間の関門海峡の風物詩について伝えたい。 |
| ◆ 歴史ある関門海峡 |
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本州の西端と九州の北端をつなぐ海峡は、風光明媚な景観に恵まれた場所であり、歴史にも大きな関係がある。日本の歴史を動かす大事件である源平合戦や攘夷戦争などがこの海峡を舞台に展開された。北東方向に走る断層性海峡は、瀬戸内海・周防灘と日本海・響灘という二つの海をつないでいる。最も狭いところで下関市の御裳川(みもすそがわ)と北九州市の門司和布刈(めかり)の間がわずか700b(早鞆の瀬戸)であり、水道の東口である。又、小倉北区(北九州市)の沿岸から彦島(下関市)の間1.5キロ前後の西口(大瀬戸)にいたる全長約10キロの細長い運河のような海が本州と九州の接点となっている。 関門海峡の潮流は、満潮の時に周防灘から響灘に向かう西流れ、干潮の時、逆の東流れとなって、流速ゼロから最高10ノット(約19km)に達する。又、一日4度流れの向きを変える。潮の流れに逆行しながら、喘ぎあえぎ進む大型船に出会う。そのような海峡の風景をのんびりと一日中見ていても飽きがこず、日頃の気忙しさを忘れさせてくれる。日本の歴史を決定付けた源氏と平家の雌雄を決する壇の浦の戦いも、平家が滅亡して時代は大きく塗り替えられた。寿永4年(1185年)3月24日、関門海峡で両軍合わせておよそ1万人という人々が互いの興亡を賭けて血を流した。関門海峡で対戦した当初、平氏の船は八百艘、源氏・五百艘であったとのこと。合戦が始まったのは、夜明け前、早朝、正午と三通りの説がある。戦いの終わったのは午後4時であり、潮の変化が両者の戦いに影響したことは間違いない。 |
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| ◆ 海峡みどころあれこれ |
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瀬戸内海国立公園西端に位置する和布刈公園第二展望台からは早鞆の瀬戸や関門橋の雄大な景色を眼下に見下ろすことができる。しかし、圧巻はこの展望台の壁面に描かれた源平合戦絵巻だ。平清盛の妻で安徳天皇の祖母である二位尼が8歳の幼帝を抱いて海中に身を投じ、平家滅亡の哀史を秘めた壇の浦の戦い。壁画中央の御座船は、安徳天皇と母の建礼門院、二位尼の姿があり、すぐ左には波間に浮かぶ建礼門院が描かれている。源氏の兵に救われたあと京都に送られ、尼になったという。御座船の右手は海上を跳躍している武将。ご存知、源義経。平家の猛将・平教経に追われ、いわゆる八艘とびである。又、イルカの群れも見える。縦三b、横四十四bの有田焼のタイル1400枚で作成しており屋外の壁画としては全国一の規模であり必見の価値充分。 もう一つ、私たち庶民にとって興味のある話は、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘があった舟島(巌流島)は関門海峡の中にある。これも歴史のロマンを感じさせてくれるが、展望台から島を望むことができる。 そしてこの海峡は太閤秀吉とも大変な因縁がある。朝鮮征伐で肥前・名護屋にいる時、母親の病気で急遽、大阪に帰る途中、門司大里沖で暗礁に乗り上げ、船が座礁し海に投げ出され危うく一命を落としかけた。船頭・与次兵衛は責任を負って腹をかき切り自害したが海峡を見下ろす和布刈公園の一角に明石与次兵衛を慰霊する塔が建っている。 |
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| ◆ 九州と本州の架け橋 |
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早鞆の瀬戸をまたぐ橋が関門橋である。中国自動車道と九州縦貫道を結ぶ高速自動車道として、関門トンネルと共に本州に繋がる動脈であるが昭和48年に開通した。橋の長さは1068b、橋脚と橋脚の間は712b、海面から桁下までの高さは61bあり、大型客船が楽にくぐりぬけることができる。通過車両は1日31000台もある。関門橋はわが国の本格的長大吊橋である。昭和37年、国産技術を結集して架けられた若戸大橋から十数年後に、その2倍の長さに相当する関門橋が完成したのは、若戸大橋の経験が大きな基礎になっているが、海底トンネルと共に関門海峡が育てた世界に誇れる土木技術である。 関門国道トンネルは、関門橋に先駆け、九州と本州を結ぶメイン道路として昭和33年に開通した。全長3461bのうち海底部は780b、地底最深部はマイナス約56bとなっている。特長としては、トンネル上部は車道、下部は人道と2段に区切った構造で、人道はエレベーターで昇降でき、世界でも珍しい「人が歩ける海底トンネル」である。本州と九州の間をゆったりと海底散歩はいかが。通勤・通学やウオーキングを楽しむ生活道路の利用だけでなく、観光の目玉として遠くから訪れる人も多く、この海底散歩の体験は絶対お勧めである。距離は780mで、所要時間10分〜15分。歩行者は無料、自転車、原付は20円。人道トンネル入口の場所は第二展望台のすぐ下にある。(和布刈公園第二展望台迄のアクセス:鹿児島本線終着駅の門司港駅から、タクシーで7分。バスも運行されている。又、自家用車利用者は駐車場も整備(無料)されている。健脚向きには駅から片道40分のウォーキングも楽しい。) *筆者:小西 |
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